世界に誇る日本の高級腕時計を生み出す
至高の時計師たち
穂高連峰・常念山脈など、北アルプスを眺める長野県塩尻に拠点を置くセイコーエプソン塩尻事業所内「マイクロアーティスト工房」は、グランドセイコーの中でも特別な「マスターピースコレクション」を手がける高級腕時計工房です。
この工房は、2000年、「先人たちが築いてきた高級腕時計の製造に関する技術技能を掘り起こし、研鑽、継承し世界に通用する日本製高級時計を創出する」という使命のもと、技能五輪国際大会で金メダルを獲得したひとりの時計師によって立ち上げられました。年を追うごとに、その志に共鳴する技術者たちが集まり、現在では、各分野のエキスパートである精鋭たちが美しい日本の高級腕時計を生み出すべく、それぞれの時計づくりの工程に力を注いでいます。
マイクロアーティスト工房が目指すのは、これまでに培ってきた知識や技能をもとに「良いものを長く大切にする思想や文化」を原点とし、「孫の代まで使い続けられる時計、日本人の誇りとなる時計づくり」を追求すること。時計師や技術者たちは、その志を忘れることのないよう、この文言を記したウォールサインを工房内に掲げ、胸に深く刻んでいます。
2016年、満を持して、マイクロアーティスト工房によって手がけられた初めてのグランドセイコー「スプリングドライブ 8 Days」が開発されました。従来の3日巻をはるかに超える8日巻を実現しながら、細部まで匠の技が光るキャリバー9R01を搭載した腕時計は、高精度と実用性を追求するグランドセイコーの新境地をひらいた傑作です。2019年には、約84時間持続を実現した手巻ムーブメント、キャリバー9R02を搭載した腕時計を開発。腕時計をつける人の想像力をかき立てるべく、ムーブメントの外観には、この工房ならではの工芸的な美しさが光る仕上げ加工が施されました。
時代を超えて心を動かす美しさを追求し、あまねく心を込めて作り上げる—これこそが、マイクロアーティスト工房の時計師たちの誇りであり、腕時計をつける人に対する誠意でもあるのです。
手巻スプリングドライブ 8 Days
Caliber 9R01
高精度で信頼と実用性に優れたスプリングドライブが、その特性を活かして新たなチャレンジを試みたのが、今までの3日巻を遥かに越える8日巻でした。
最大約8日間(約192時間)の連続駆動の実現には、大きな動力源の確保と、耐久性の向上が不可欠でした。
手巻スプリングドライブ
Caliber 9R02
マイクロアーティスト工房が、グランドセイコーで新たなマスターピースを創りました。
新たに開発した、2つの動力ぜんまいを用いたデュアル・スプリング・バレル機構と、独自のトルクリターンシステムを融合させ、84時間の持続時間が実現しました。