盛岡セイコー工業株式会社の伊藤 勉が、黄綬褒章を受章

　セイコーウオッチ株式会社（代表取締役社長：内藤 昭男、本社：東京都中央区）のグループ会社の盛岡セイコー工業株式会社（代表取締役社長：加藤 幸則、本社：岩手県岩手郡雫石町）の社員であり、グランドセイコースタジオ 雫石にて高級機械式腕時計の組立調整に携わる伊藤 勉（いとう つとむ） が、令和6年秋の褒章において黄綬褒章を受章いたしました。

　伊藤 勉は、2000年に盛岡セイコー工業の高級機械式腕時計の組立職場に配属され、機械式腕時計の組立・調整技能の習得に励み、実績を積み上げてきました。中でもグランドセイコーを中心とした、機械式腕時計の心臓部とも言われるひげ付きてんぷの調整には、高い技術・技能が求められ、伊藤は部品の調整や、ひげぜんまいの調整、歯車のあがき（部品同士のすき間）の調整など、難易度の高い調整ができる、国内でも希少な組立調整者です。
　2010年には、時計技能競技全国大会（第一部門：機械式時計及びクオーツ時計）にて準優勝。2018年には時計業界の第一人者として高い評価をいただき、「卓越した技能者（現代の名工）」として表彰されました。
　また、国内外でのセミナーや組立実演を通じて長きにわたり時計業界の発展に貢献し、現在はグランドセイコーの機械式腕時計の組立調整チームのリーダーとして後進育成に励み、人材育成や技能伝承といったサステナビリティにも寄与しています。

受章の言葉

「この度は、多くの皆様のお力添えにより、黄綬褒章という誠に身に余る栄誉を賜りましたこと、大変光栄に存じます。1991年の入社以来、30年以上にわたり、腕時計の製造に携わることができ、これまで技術を磨いてまいりました。これもひとえにご指導くださいました諸先輩方、また上司、同僚、後輩方、皆様の支えがあったからこそと、身に染みて感じております。これからもより一層精進し、お客様へ高品質な腕時計をお届けするとともに、後進の育成に尽力していく所存でございます」