日本の美意識、クラフトマンシップ。
伝統と革新の美学は今日も世界中の時を刻んでいる。
日本の技術と美的感覚を象徴する名建築。
人々の生活とともに様々な表情を持つ情緒的な東京の街並み。
ミニマリズムと機能美。情緒と華やかさ。
過去から未来へ刻まれる東京の時間。
グランドセイコーの美学に共鳴する
世界的写真家ジョシュ・オリンズが切り撮る東京の今。
夜明け前のそよ風に揺らぐ水面から着想を得たSLGA021。
クリエイティブな感性が溢れる清澄白河は、歴史と文化が息づく水の街。
アートを映し出すかのような水の景色がこの街にはよく似合う。
LOCATION
Museum of Contemporary Art Tokyo
東京都現代美術館
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江東区内にある緑豊かな木場公園の北端に建てられている「東京都現代美術館」。国内外の現代アーティストの企画展に加え、日本の戦後美術を概観できる約5800点に及ぶコレクションを定期的に入れ替えながらさまざまなテーマで展示していることでも知られている。
回遊的な動線による展示空間が魅力的な美術館なのだが、この美術館の顔といっても過言ではないのが開放的なエントランスホールだろう。設計を任されたのが建築家の柳澤孝彦で、いかに公園と美術館、ネイチャーとアートを視線的につなげるかを考えたはずだ。その解決策として柳澤が導き出した答えの一つが、美術館と公園の境界部分を横断するようなエントランスホールを設けることだった。公園の幅いっぱいの140mにも及ぶガラスウォールに覆われ一直線に延びるホールに、企画展示室やコレクション展示室、ミュージアムショップへと繋がるチャンネル機能を持たせるとともに、緑豊かな周囲の自然を結ぶ役割も担っているというわけだ。
自然光の入る3層吹抜けのアトリウムは、1日の時の流れと共に光と影の繊細な移ろいを見せる。地下は2階まで掘り下げ、多様な作品に対応すべくフロアごとに異なる天井高(4m/6m/9m)にするなど、いろいろな場所で高い技術が生かされている。まさに現代アートの鑑賞にふさわしい空間は、洗練されたデザインと精度で知られるグランドセイコーに通じるエレガンスがある。
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Kiyosumi Gardens
清澄庭園
東京都江東区にある「清澄庭園」は、都心にありながら四季折々の花や野鳥と出会えるスポットとして知られている。「大泉水」と呼ばれている大池を中央に据えた回遊式林泉庭園となっているのだが、この様式は江戸時代の大名庭園に用いられたもので、明治時代になっても継続され、清澄庭園によって完成をみたとされている。
3万坪にも及んだ屋敷跡を買い上げたのが三菱財閥の創業者で実業家の岩崎彌太郎だ。隅田川の水を引き大泉水を造り、全国から集めた名石を園内に配し、「深川親睦園」という名称で開園したのが明治13年(1880年)。関東大震災の被害が少なかった東側半分の敷地が東京市に寄付され新たな整備が行われて開演したのが「清澄庭園」だ。
濃紺のダイヤルが光を受ける角度によって移ろいを見せる「エボリューション9 コレクション SLGA021」は、夜明け前のそよ風に揺れる諏訪湖の水面をモチーフにしている。静寂に揺れる時間の流れは、都内にありながら豊かな自然に恵まれた清澄庭園の池のさざ波や陽の光の移ろいとも重なり合う。
Text by Taka Kawachi
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SLGA021
Evolution 9 Collection
グランドセイコーのスプリングドライブモデルを生み出す「信州 時の匠工房」から東南に位置する諏訪湖の夜明け前の水面をイメージしたダイヤルパターンが印象的なモデルです。濃紺のダイヤルが光を受ける角度によって移ろいを見せ、まるでそよ風に揺らぐ水面のような美しい表情を見せます。
グランドセイコーのスプリングドライブモデルを生み出す「信州 時の匠工房」から東南に位置する諏訪湖の夜明け前の水面をイメージしたダイヤルパターンが印象的なモデルです。濃紺のダイヤルが光を受ける角度によって移ろいを見せ、まるでそよ風に揺らぐ水面のような美しい表情を見せます。
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Photographer
Josh Olins
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イギリス・ロンドン⽣まれ。ニューヨークをベースにファッション広告や雑誌を中⼼に活躍するフォトグラファー。⼒強さとエレガントさを兼ね備えた描写に、ヴォーグをはじめとした著名な雑誌から、ルイ・ヴィトン、バレンシアガ、カルバン・クライン、ジルサンダーなど多くのクライアントからのオファーが絶えない。2015年に発⾏された、ホリデーマガジンのJapan Issueでは、1冊を通してジョシュ・オリンズが切り撮った⽇本のファッションエディトリアルが掲載され話題となった。