⽇本の美意識、クラフトマンシップ。
伝統と⾰新の美学は今⽇も世界中の時を刻んでいる。
⽇本の技術と美的感覚を象徴する名建築。
⼈々の⽣活とともに様々な表情を持つ情緒的な東京の街並み。
ミニマリズムと機能美。情緒と華やかさ。
過去から未来へ刻まれる東京の時間。
グランドセイコーの美学に共鳴する
世界的写真家ジョシュ・オリンズが切り撮る東京の今。
⾵に舞い散った桜の花びらが川の⽔⾯を覆う「花筏(はないかだ)」の情景をダイヤルに施したSBGA443。
原宿や表参道といったファッションエリアから、丹下健三が設計した世界的名建築、国立代々木競技場。
明治神宮、代々⽊⼋幡宮など由緒ある神社も有し、流⾏の最先端と伝統的な情緒がクロスオーバーする。
LOCATION
HARAJUKU - OMOTESANDO
Yoyogi National Gymnasium
国立代々木競技場
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丹下健三はおそらく日本人として最も早く海外で有名になった建築家である。その丹下が世界的に知られるきっかけとなったのが、1964年に建造された「国立代々木競技場」だった。原宿駅から代々木公園の方へ進んで行くと、次第にその姿が現れてくるのだが、第一体育館と第二体育館が流れるような曲線で結びついていて、完成から60年経った今もその優美な姿は変わらない。
コンクリートと鉄骨でできたこの近未来的な建物は、「吊り屋根構造」と呼ばれる工法が使われている。1本か2本の主柱によって屋根全体がテントのように吊り下げられているのだが、これによって柱のない吹き抜けの広々とした空間が広がり、観客が競技に集中することができるという配慮がなされているのだ。代々木競技場ほどの巨大な屋根を吊り上げるという途方もない建築は、世界的にも類を見ず、それほど至難かつ高度な技術が使われたのである。
緑多い公園に隣接する建築だが、丹下はこの最先端の建築によって日本の美を表現しているとも言われていて、戦後の復興の真っ只中にいた日本人にとってまさに明るい将来を象徴するものだったはずだ。グランドセイコーも世界最高峰の腕時計ブランドを目指してこれまで飽くなきチャレンジを続けてきたわけだが、日本的なシルエット、先進的な技術とクラフトマンシップの結晶という点で丹下の傑作とまさに共鳴しあっているかのようだ。
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Yoyogi Hachimangu
代々木八幡宮
ヴィム・ヴェンダース監督が東京を舞台にした映画「PERFECT DAYS」の中に、トイレの清掃員である主人公の平山が昼食時に一息つくための特別な場所が登場する。それが豊かな木々に覆われた代々木八幡宮で、代々木八幡駅から徒歩約5分という都会の真ん中にある由緒ある神社だ。創建されたのは鎌倉時代の1212年。幅広いご利益があることで、多くの参拝者が訪れる都内屈指のパワースポットとして知られている。
商業ビルや住宅が密集しているエリアであるのに、小高い丘の上にあるためか鳥居をくぐると周囲の雑音があまり聞こえてこない。クスノキ、ケヤキ、イチョウによって覆われた境内は、日陰も多くどこか神聖な空気が流れている。
桜の花びらが流れる川の水面に落ち、その花が水面で踊っているかのような情景を「花筏(はないかだ)」と呼ぶというが、まさにその名のように桜の儚い美しさが宿る「ヘリテージコレクション SBGA443」のダイヤルは、そんな季節の移ろいを表現している。水に浮かぶ花びらのような控えめな華やかさは、都会の人々の安息の場所である代々木八幡宮に通じている。
Text by Taka Kawachi
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SBGA443
Heritage Collection
時の流れと調和するかのように滑らかに⽇本特有の季節の移ろいをダイヤルで表現したモデル。⼆⼗四節気の⼀つ「春分」が過ぎて、⾵に舞い散った桜の花びらが川の⽔⾯を覆う「花筏(はないかだ)」の情景を切り取ったかのようなダイヤルが特徴です。桜が散ってもなお愛でるという⽇本ならではの⾵情ある⾵景を、岩肌のようなパターンとグレイッシュなピンク⾊で表現し、時計に⽬をやるひと時に華やぎを添えます。
時の流れと調和するかのように滑らかに⽇本特有の季節の移ろいをダイヤルで表現したモデル。⼆⼗四節気の⼀つ「春分」が過ぎて、⾵に舞い散った桜の花びらが川の⽔⾯を覆う「花筏(はないかだ)」の情景を切り取ったかのようなダイヤルが特徴です。桜が散ってもなお愛でるという⽇本ならではの⾵情ある⾵景を、岩肌のようなパターンとグレイッシュなピンク⾊で表現し、時計に⽬をやるひと時に華やぎを添えます。
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Photographer
Josh Olins
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イギリス・ロンドン⽣まれ。ニューヨークをベースにファッション広告や雑誌を中⼼に活躍するフォトグラファー。⼒強さとエレガントさを兼ね備えた描写に、ヴォーグをはじめとした著名な雑誌から、ルイ・ヴィトン、バレンシアガ、カルバン・クライン、ジルサンダーなど多くのクライアントからのオファーが絶えない。2015年に発⾏された、ホリデーマガジンのJapan Issueでは、1冊を通してジョシュ・オリンズが切り撮った⽇本のファッションエディトリアルが掲載され話題となった。